ベアールとユペール、さすがです

tofu22004-07-31


■『感傷的な運命』2000/フランス/180分/オリヴィエ・アサイヤス監督

日仏にて鑑賞。この作品、今回で3度目。というのも、2回はフランス映画の英語字幕作品だったもので、ついつい途中で眠ってしまって、内容を覚えていない。今回は日本語字幕っつうことで、3度目のチャレンジ。

20世紀初頭が舞台の、一人の男の生き方を描く映画でした。

フランスはリモージュ地方で陶器職人の名門一族に生まれた男(シャルル・ベリング)は、プロテスタントの牧師になる。しかし妻(イザベル・ユペール)が不倫騒動を起こし、自身も牧師としての信頼を信者たちから得られなくなる。それでも貞淑な妻であることを狂信的に演じる妻に疲れた彼は、彼女と離婚する。その後、古くからの知り合いであるコニャック商人の娘(エマニュエル・ベアール)と出会った男は、彼女の奔放かつ意志の強さに惹かれる。そして彼女とともにリモージュで陶器職人の一族として奮闘することを決意するが…。

30年間のお話を描く180分の大河ドラマアサイヤス監督自身の自伝的要素を含むらしい。最後まで寝ないで観れた。シャルル・ベリングが主役なんだけど、イザベル・ユペールとベアールが、いつも通りのキャラクターなのがさすが。そっちの方に感心がいってしまった。狂気を内に秘めた30〜40代の女(ユペール)、若くして自由と気高さを持つが故に破天荒な恋をする女(ベアール)。フランス女優は、自分の役割を意識した仕事を選ぶのかしら?