歌い躍るケビン2

tofu22004-10-29

『五線譜のラブレター』[de-lovely*1]

2004年/アメリカ・イギリス/126分/アーウィン・ウィンクラー監督/ケビン・クラインアシュレイ・ジャドジョナサン・プライス

これは、かなり妙チクリンな映画。とても素晴らしい。ミュージカルへの愛と憎悪が平行したまま進行して、そして成立している。なんだか、すごい映画を観たような気がする。ケビン・クライン主演。コール・ポーターの伝記ミュージカル。「night and day」「love for sale」「anything goes」の3曲は、特に有名どころだと思うんだけど、そういう曲に限って、男性への愛情が充実していた時期の曲ってのが、すごい。だって、「night and day」は、男性歌手と見つめ合って一緒に歌いながら、カメラがクルクル回っちゃってたりしてるし、「love for sale」は娼婦じゃなくて男娼の歌だし、「anything goes」はまさにそのまんま。妻リンダへの歌なんか、パッとしない曲ばかり。でも最期に送った「goodbye, little dream, goodbye」は素敵だけど。これはすごくおもしろい。30年代という時代的背景とかコール・ポーターの交流関係とか、調べなくては! っつうかカルヴィン・トムキンズの「優雅な生活が最高の復讐である」を早く読めってことで。

『ブレイキング・ニュース』

ジョニー・トウ監督。男は死んで華となる…。本年度カンヌ正式出品作品。オープニングから、いきなり無言で5分以上の銃撃戦。臨場感と映像美にヤラれること必至。続いて、取り逃がした犯人の逮捕までの経緯を、リアルタイムで「最高のショー」としてマスコミに報道させる方針を取る香港警察が送り出す、ただただ、追いかけて、逃げて、突撃する映像。そして、香港ノワールっつうんですかね?ちゃんと最後には、犯人グループのリーダーが男気を見せる。これも、何だかすごい映画だぞ。

ダンデライオン

タリン・マニングが出演していて、cat power*2,the doves*3とかの曲を使う。そんなところにセンスの良さを感じるマーク・ミルガード監督。