2004年ベスト5

tofu22005-01-05


なんとなく、2004年の映画マイベストなんぞを考えてみたけど、なんとなく、こんな感じになったです。


【2004年映画ベスト5】

  • 『悪い男*1

韓流ブームの枠を越えてヨーロッパでの評価がダントツなキム・ギドク監督作品。フランスではホン・サンス監督も評価高いみたいだけど、ギドクのおもしろさってのは、中学生男児の恋愛観を、極端なまでに率直に描いているからなんだと思う。だって全ての物語が週刊ジャンプかマガジンかって感じのラブストーリーなんだもの。でも好き加減の表現が全くもって人でなしなんだよね。好き=虐める(かなり酷なやり方で)=嫌い?=やっぱ好き。この繰り返し。青臭い愛を極端に描いたのが彼の愛なんだと思う。40代なのに。ちなみに、トロント映画祭で観た『3 iron「空き家」*2』なんて、そのまんま少年マンガで、おもしろかった。っつうか、キドク作品は、極端すぎて、笑えるよ。日本語紹介文のある韓国サイト*3。下の写真は『3 iron「空き家」』。なぜ、こんなスタイルのキスなのか、それは美しくて哀しくて、笑える理由があるんですよ。ふふふ。

ボンクラ男児をテーマに哲学を語らせたらピカイチのリンクレーター監督。『before sunrise「恋人までの距離(ディスタンス)」』とか『ウェイキング・ライフ』とかね。『before sunset』は未見、ワーナーだから。思うにリンクレーターはデビュー作『スラッカー』からボンクラを装いインテリ節を見せていたわけで、これはその名の通り「ボンクラ」たちのダラ話だし、『daze and confused「バッド・チューニング」』は高校生に扮したベンアフ、ミラジョヴォとかが下級生イジメとかバカ騒ぎする姿しかない。なのに90年代ルーザー世代の踏み絵的存在意義のある作品ってのがすごい。そして『スクール・オブ・ロック』では、ボンクラたちが30代になってもロックしてる姿に泣けちゃう人が続出したとかしないとか。作品そのものは、まあ普通なんじゃないかと思うけど、ジャック・ブラックのハマリっぷりと、リンクレーター渾身のロッククロニクル図解が素晴らしいってことで。

アメコミ原作作品の中でもダントツにおもしろかったんだけどな。人間味溢れるキャラが生き生きしてたと思う。人間じゃないけどさ。でもかわいかったぞ、地獄小僧!

ヘタれ男児が、あまりにも格好悪い死に方をしたものだから、もう一度生き返らせてくれ〜って泣き言を言う所から始まるぶっとびアニメーション。『フリッツ・ザ・キャッツ』『アメリカン・ポップ』と肩を並べる大傑作だと思う。文化庁メディア芸術祭賞の2004年度アニメーション部門受賞。実は本当に大傑作。

  • 『グリーンデイル*7

感想はこちらにて*8