ケイティ・ローズ ショーケース・ライブ・リポート
ケイティ・ローズ、若干17歳。本物のロック・シンガーの誕生だ。ガーリーな魅力と骨太なロックのテクニックを持っているケイティはLA出身。父親は元ポコのメンバーで、クロスビー・スティル&ナッシュやアート・ガーファンクルのツアー・キーボーディスト、母親はバックシンガーとして70年代に多くのスター達と仕事をしてきたという音楽一家に育ったというから、その実力は保証済み。13歳からソングライティングをスタートし、プロ契約を果たして出来上がったデビュー・アルバム「because I can」は、多くの米音楽雑誌で絶賛されている。そんなケイティのデビュー・アルバム「ビコーズ・アイ・キャン」が日本でも4月2日に発売が決定! 日本デビューを記念して2月19日、都内でショーケース・ライブが行われた。ライブ直前に行われた取材と、ライブ終了後のQ&Aの模様をリポート!
■ショーケース・ライブ直前のケイティのコメント■
■ケイティ:日本は初めて。とてもワクワクしているわ。実は私が幼い頃、父親がよく日本に来ていて、日本のお土産をたくさん持ってきてくれていたの。だから今回は、そのお返しに父に日本のお土産を買っていこうと思っているわ。日本のお土産を持って帰るのは、家族の伝統行事みたいなものね。それにしても、今、日本にいるなんて信じられない。飛行機での長い旅が終わってホッとしているわ。
■ニュー・アルバムの聴きどころは?
■ケイティ:たくさんの感情が詰まっているアルバムなの。今までにはないアルバムなので、皆さん驚くかもしれないわね。全て自分で作曲したのよ。
■お父様のプレイは、いつも見ていたのですか?
■ケイティ:ええ、スピーカーの真横とか、楽屋裏とかでね。ずっと父親の近くにいたから、彼の公演はほとんど見てきたわ。
■音楽的スタートはいつ頃から?
■ケイティ:本格的な音楽活動を始めたのは、13歳から。でも子供の頃から人前でのパフォーマンスはしていたわ。家のリヴィングルームで歌ったり、学校の学芸会で芝居をしたりとかね。
■音楽のジャンルは、何になりますか?
■ケイティ:アメリカではR&BやHIP-HOPが主流だけど、それじゃないことは確かね(笑)。おそらくロックなんじゃないかしら?
■日本のファンに伝えたい音楽性は何ですか?
■ケイティ:方法は何にせよ、人の心を打つことが出来た時、達成感を感じるわ。
■これから行われるステージへの抱負は?
■ケイティ:とても楽しみ。英語を母国語としない人たちの前で演奏するのは今回が2回目だけど、普段と違って楽しめるんじゃないかと思っているの。本当に楽しみだわ。
■ショーケース・ライブ直後のQ&A■
日本では異例のショーケース・ライブで、8曲を披露したケイティ。リズ・フェアとUSツアーが決定しているというケイティの実力を目の当たりにしたライブとなった。ステージに登場し、ギターとともにプレイが始まった途端、会場はロックの熱気に包まれオーディエンスを虜にしてしまった。アグレッシブかつポップでキュート。バキバキのギター・サウンドがあると思いきや、スロー・バラードもこなす本格派ロック・シンガーの姿がそこにあった。ライブ終了後、プレイ中とは違うティーンズらしさとプロのミュージシャンたちと幼い頃から過ごしてきた落ち着きを見せながら、ケイティが質問に答えてくれた。
■初めての日本はいかがですか?
■ケイティ:カリフォルニアとは全く違うわね。キレイで的確で、それに速いわね。アメリカってちょっとレイジーなのよ。私には日本のリズムがちょうどいいんじゃないかなって思ってる。
■椅子が来たので、座っていただきましょう。
■ケイティ:オッケー。クールね。
■日本でやってみたいことは何ですか?
■ケイティ:カラオケ! 日本にあるカラオケをやってみたい! カリフォルニアでもやったことがあるけど、日本が発明したモノだからね。やっぱり日本でやってみたいわ。
■他には?
■ケイティ:8時間くらい寝たい…。あまり寝付きがよくないの(笑)。
■4月2日発売のアルバム「ビコーズ・アイ・キャン」のレコーディングはいかがでしたか?
■ケイティ:準備も含めて本当に長かったわ。12、3歳くらいからだからほぼ4年間ね。家の裏にある納屋をスタジオにしてレコーディングしたの。今はゲストハウスになっているけどね。そこは昔、アメリカで放送していた「Mr.エド」っていう人気テレビ番組のセットだったのよ。馬が喋るヤツね。
実は、95年にロスで起こった大地震で家が崩壊してしまったから、そこに住んでいたの。その期間、父親がアート・ガーファンクルのツアーで日本にいたのよ。その時アン・ルイスの作品をプロデュースしていたわ。彼女は今でもよく家に遊びに来るわよ。
■「ビコーズ・アイ・キャン」というアルバム・タイトルになったのは何故?
■ケイティ:同名の曲をアルバムの最後に入れたんだけど、とてもアグレッシブな曲よ。このアルバムは長期に渡って作ってきたし、とても気合いが入っているの。渾身の作品といってもいいわ。制作期間中に感じた怒りや、解せないことに対する感情や思いが収められているわ。レコーディング中、仕事を終えて家に帰ってから自問自答していたの。それでいろんなことが再確認できたのよ。なぜレコーディングしているのか、なぜ音楽活動するのか。それは「私がそれをできるから」なの。だから「ビコーズ・アイ・キャン」なのよ。
■憧れや影響を受けたミュージシャンは?
■ケイティ:たくさん! ボブ・ディラン、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ジャニス・ジョプリン、レイディオ・ヘッド、キャット・パワー、マリアンヌ・フェイスフル、ビートルズやローリング・ストーンズももちろんね。
■自分の性格はどんなだと思う?
■ケイティ:バンドの連中に聞いた方がいいんじゃない(笑)? そうね、エキセントリックでちょっとストレンジな所があって、でも感性豊かでちょっと現実離れした考え方もしたりして(笑)。今はそうでもないけど、昔はすごいトンだ考え方をしていたのよ。それと、カリスマ性があってスピリチュアルな側面も持っている…、複雑な性格かしらね。
■今後、どんなアーティストになりたいですか?
■ケイティ:特に考えていないわ。自分のやりたいことをやるだけ。成長していく中で変化もあるだろうけど、常に自分の気持ちに正直にやっていくと思う。ユニークな質問するのね(笑)。
■最後にファンにメッセージを。
■ケイティ:ライブをするって素晴らしいこと。みんなが集まってくれるから、自分がミュージシャンだってことが実感できるの。本当に感謝してるわ。みんな愛してる。どうもありがとう。