ヌーヴェル・バーグ

tofu22004-11-14

暇だ!ってことで、何か新しい音楽でも物色すべく、表参道のスパイラル・レコードへ。さっそく見つけた!nouvelle vague*1というフランスのグループ。


70年代以降のパンク/ニューウェーヴの名曲をボサ・アレンジにしたアルバム(文下右)。そういえば「ヌーヴェル・ヴァーグ」ってフランス語なんだけど、英語だと「ニューウェーヴ」で、ポルトガル語だと「ボサ・ノヴァ」。日本語だと「新しい波」って意味。だからなのか、その時代に生まれたテイストを抑えつつ、過去であることを意識した後、今を空気を詰め込む感じ。だから、オサレさん仕様のボサ・アレンジじゃなく、気だるい感じになっているのは、正しい気がする。


例えばクラッシュの「Guns of brixton」なんかは、憂いあるハスキーヴォイスな女性(camille)が歌っているので、まるで30年代のモノクロ映画を観ているような雰囲気になる。グレタ・ガルボがうらぶれた酒場のドアから寂しげに品よく入ってくるような…。私自身はパンクをあまり知らないので、オリジナルとの違いは分からないけど、ウザいボサではなくて、センスよい選曲でカヴァーするEBTG*2とかIvy*3みたいな感じかなと。カヴァー・アルバムってのは、その人のセンスが如実に現れるから、おもしろい。

nouvelle vague/tracklist

1. JOY DIVISION "Love will tear us apart. (feat. Eloisia)
2. DEPECHE MODE "I just can't get enough".(feat. Eloisia)
3. TUXEDOMOON "In a manner of speaking".(feat. Camille)
4. THE CLASH "Guns of Brixton".(feat. Camille)
5. P.I.L. "(This is not a) love song"(feat. Melanie Pain)
6. DEAD KENNEDYS "Too drunk to fuck".(feat. Camille)
7. THE SISTERS OF MERCY "Marian". (feat. Alex)
8. XTC "Making plans for Nigel".(feat. Camille)
9. THE CURE "A forest".(feat. Marina)
10. MODERN ENGLISH "I melt with you".(feat. Silja)
11. THE UNDERTONES "Teenage kicks". (feat. Melanie Pain)
12. KILLING JOKE "Pssyche".(feat. Sir Alice)
13. THE SPECIALS "Friday night, saturday morning".(feat. Daniella D'Ambrosio)


この中の一曲を、私が一番信頼しているフランスのカルチャー雑誌「Les inrockuptibles*4」のオマケCDで聴いたことがあって。この雑誌はキオスクで買える週刊誌なんだけど、年間購読しないと意味がないらしい。というのも、年間購読者だけに、2カ月に一回くらいの割合で、オマケCDが付いてくるから。このオマケCDが、すごすぎるもので。確実にいつも新鮮な音が入っている。ロックやエレクトロ、ラップやサントラの音楽、はたまた新進気鋭の作家たちの自作朗読などなど。音楽でいえば、まあ、日本で流行る3カ月前の新人グループや新しい音であるのは確かだと思う。ってことでこれを聴く手段として、日仏の図書館に通って、無料で借りてるんだけど…。