10月分映画メモ
『バッドサンタ』[BAD SANTA]
2003年/アメリカ/91分/テリー・ツワイゴフ監督/出演:ビリー・ボブ・ソーントン、トニー・コックス
悪いヤツじゃないけど、ダメなヤツ。魔が差してちょっとばかしいいコトをしてみたら、ちょっとばかしいいことが起こる。
『エレファント・マン』[The elephant man]
1980年/アメリカ・イギリス/124分/モノクロ/デイヴィッド・リンチ監督/出演:ジョン・ハート、アンソニー・ホプキンス、アン・バンクロフト
19世紀のロンドンに実在した心優しき青年、ジョン・メリックの生涯を描く映画『エレファント・マン』。スクリーンに浮かび上がる映像は、幻想的でありながらも当惑せずにはいられない異形の世界。見せ物小屋が持つ魅力と同じ、魔力ともいうべき異端への好奇心を、哀しくも美しい物語として描いたのは映画界の異端児、デイヴィッド・リンチ。『ブルーベルベット』『イレイザーヘッド』に通じる映像と音響へのこだわがり、醜悪で残忍な人間の持つ好奇の視線の描き方は、時代を超えて観客を魅了する。アンソニー・ホプキンス、ジョン・ハート、サー・ジョン・ギールグッドなどの名演とともに、今こそスクリーンで観たい作品だ。(リベラルタイム12月号掲載文)
『赤いアモーレ』[Non ti muovere]
2004年/イタリア/121分/セルジオ・カステリット監督/出演:セルジオ・カステリット、ペネロペ・クルス
男が抱く究極の理想の女性、というか、女性との理想的妄想関係というか。『髪結いの亭主』を思い出さずにはいられなかったんだけど、そういう感じがした。この映画は、男性の方が共感するのでは。ぜひとも感想を聞きたい。理解できるか分からないけど。赤い靴とか赤いドレスとかは、男性にとって何かとてつもない魅力があるのでしょう。もしくは、その物体からイメージさせる、妖しく艶やかで儚くて壊れやすい感じ。でも、それは手の届きそうだけど届かないような場所にあってほしいって感じなんだろうな。それを分かってるけど、分からないフリするのが大人の女性なんでしょう、きっと。
セルジオ・カステリットは『マーサの幸せレシピ』でコック役だった人。本作は監督2作目。原作・脚本のマルガレート・マッツアンティーニは、ダブリン生まれで舞台女優業ののち作家となり、本作の原作「動かないで」を02年に発表。イタリア文学界の最高峰、ストレーガ賞を受賞したそうです。監督・主演のセルジオとは87年に結婚。
『巴里の恋愛協奏曲』[Pas sur la bouche]
2003年/フランス/115分/アラン・レネ監督/出演:オドレイ・トトゥ、サビーヌ・アゼマ、ランベール・ウィルソン
『スーパーサイズ・ミー』[supersaize me]
2004年/アメリカ/98分/モーガン・スパーロック監督・出演
『砂と霧の家』[House of sand and fog]
2003年/アメリカ/126分/ヴァディム・パールマン/出演:ジェニファー・コネリー、ベン・キングスレー
メモ*1
『真昼の不思議な物体』[Mysterious object at noon]
2000年/タイ/アピチャッポン・ウィーラセタクン/83分
メモ*2
『第三世界』[Third world]
1988年/タイ/アピチャッポン・ウィーラセタクン/17分
『スカイ・キャプテン・ワールド・オブ・トゥモロー』[Sky captain and the world of tomorrow]
2004年/アメリカ/ケリー・コンラン監督/出演:ジュード・ロウ、アンジェリーナ・ジョリー、グウィネス・パルトロウ
メモ*3
『オペラ座の怪人』[The phantom of the opera]
2004年/アメリカ/130分/製作・作曲アンドリュー・ロイド=ウェバー/ジョエル・シュマッカー監督/出演:ジェラルド・バトラー、エミーロッサム、パトリック・ウィルソン
メモ*6
『はなればなれに』[Bande a part]
1964年/フランス/96分/ジャン=リュック・ゴダール監督/出演:アンナ・カリーナ、サミー・フレイ、クロード・ブラッスール
オディール「分からない。分からないってことは、はっきりと分かるの」
フランツ「眉をひそめるクセ、やめろよ、せっかくの顔が台無しだ」
ナレーション「次回作は、シネスコープとテクニカラーによるオディールとフランツのトロピカルな冒険になる」
『暗い日曜日』[Gloomy saunday]
1999年/ドイツ・ハンガリー/110分/ロルフ・シューベル監督/出演:エリカ・マロジャーン、ステファノ・ディオニジラズロ、ヨアヒム・クロール
曇り空の下を歩いている時、「こういう天気のことをグルーミーって言うんだよ。そういえば、グルーミー・サンデーっていう映画知ってる?こういう空を見ると思い出すんだ」なんて言われたりしたことを思い出し、やっとビデオで観た。アメリカのオルタナ姉ちゃん、ヘザー・ノヴァが歌う「groomy sunday」を知っていて、日本でも「暗い日曜日」というタイトルで公開されたことは知っていたけど、未見だったので。「groomy sunday」という曲は、呪われた曲として有名らしく、この曲の誕生に隠された激しくも切ない愛の物語を映画にしたのが『暗い日曜日』。
30年代のブタペストを舞台にした映画で、このレコードを聴きながら自殺者する人が続出した曲としてシャンソン歌手のダミアンを筆頭に、ビリー・ホリデイ、ルイ・アームストロング、エルビス・コステロ、ビョークと多くの人に歌い継がれ、日本でも淡路のり子とか越路吹雪とか美輪明宏とかが持ち歌にしていたとか。
「いい曲ね、でも死にたくなるわ」というセリフがある映画を思い出した。それは『アリスの出発(たびだち)*11』。そのときの曲は、ニック・ドレイクの「saturday sun*12(写真)」。
土曜と日曜は死にたくなるのね、一人でいると…。
*1:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041020
*2:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041011
*3:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041007
*4:http://www.neilyoung.com/greendale_frames.html
*5:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041006
*6:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041018
*7:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041023
*8:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041029
*9:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041029
*10:http://d.hatena.ne.jp/tofu2/20041030
*11:http://www.onlyhearts.co.jp/source/ali.htm
*12:http://www.amazon.fr/exec/obidos/ASIN/B000026FOA/qid=1099399243/sr=2-1/ref=sr_2_11_1/402-7804270-9014547