『かまち』囲み取材&舞台挨拶
ついに東京での上映初日を迎えた映画『かまち』。映画の舞台となっている高崎では、2月28日に先行上映されており、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』に次ぐ興行成績を記録してるという。そんな本作の東京上映初日、「かまち」を演じた谷内伸也くんを始め、演技初挑戦となったヒップホップダンスユニットLeadのメンバーが池袋サンシャインシネマに集結。エネルギッシュかつ爽やかで切ない青春映画を完成させた望月六郎監督とともに舞台挨拶を行った。事前に行われた取材の様子とともに、満員御礼大盛況となった舞台挨拶の模様をレポート!
【囲み取材】
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- いよいよ初日を迎えましたね。
鍵本輝:待ちに待ったって感じです。撮影したのが1年以上前なので、みんな成長しています(笑)。
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- 作品をご覧になった感想は?
鍵本輝:僕は、とにかく髪の毛がすごいです(笑)。髪の毛が多いので大量に剥ってもらっていて、しかも茶色だった。髪のボリュームがヤバくって、25歳くらいな感じになってます。当時、髪の毛を剥くって知らなくて(笑)。
谷本伸也:敬多がすごいことになってます。人間の成長ってすごいですね(笑)。
古屋敬多:完成した映画を観て、自分が自分じゃないみたい。自分でもびっくりです(笑)。今と撮影当時では、身長が10センチくらい違います。
谷本伸也:自分の姿を映画で観ると、棒読み状態みたいになってたりして、ちょっと恥ずかしいですね。それに撮影当時とは、いろいろ変わりました。やはり体つきが今と全く違います。
中土居宏宜:撮影したがデビュー当時くらいだったので、標準語に慣れていなくて難しかったですね。でも、僕のセリフは一言しかなかったんです。「出てけよ」だけ(笑)。その一言を標準語で演技するのが、とても大変でした(笑)。何回も連呼してましたよ。
望月六郎監督:青春の一瞬だからね。みんなのいい時期を撮れたなって思います。一年半ぶりくらいに会うけど、みんなデカくなちゃって(笑)。ほんとに、敬多はちっちゃかったもんなあ(笑)。今じゃ、みんなを追い越しちゃったくらいなんじゃないかな? でも、いい成長記録が残せたんじゃない(笑)?
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- 『かまち』の故郷、高崎では先行公開されているのですが、『ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還』に次ぐ興行成績のようですよ。
全員:すごい!
谷本伸也:世界行っちゃてるよ、これ(笑)。アカデミー賞も夢じゃない?
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- 高崎でのオールロケとのことですが、高崎の印象は?
鍵本輝:発達してる所と、そうでない所がある街で、コンビニがない所があった。
望月六郎監督:…あったよ!
鍵本輝:あ、ひとつはあった。
望月六郎監督:撮影中は、みんな疲れてしまって、よく寝ていたんですよ。
中土居宏宜:自然が多くて、いい街でしたね。
谷本伸也:街の人たちが気軽に声を掛けてくれて、いい街でしたよ。
古屋敬多:駅の近辺での撮影が多かったんですけど、ゴミとかなくてキレイで、衛生的な街だなって思いました。
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- ファンの皆さんにメッセージをお願いします。
鍵本輝:『かまち』のテーマは「生きることを生きよう」なんです。それが映画を通して伝わればいいなって思います。
古屋敬多:生きることの大切さが伝われば、うれしいなと思います。
谷本伸也:いろいろな面から共感する部分がある映画だと思います。ひとり一人が映画の中から共感する部分を見つけてもらえれば、うれしいです。
中土居宏宜:悩みを抱えている人たちに観てもらえれば、考え方が変わって来るんじゃないかなって思います。悩みや考え方が変わる映画だと思うので、ぜひ『かまち』を観に来てください!
望月六郎監督:Leadのみんなは、アイドルとしてではなく、しっかりと『かまち』という映画に挑戦してくれました。楽しいことだけでなく、撮影中の辛いことも乗り越えて、この映画にチャレンジしてくれています。皆さん見に来て下さい!
【舞台挨拶】
劇場内は、東京での上映第一回目を観てくれたファンたちが通路にまで溢れている。皆がLeadのメンバーたちの登場を待ちきれずにいる様子。そして、ついに照明が暗くなる。途端に女の子達の悲鳴にも似た歓声が沸き起こった。割れんばかりの声援の中、Leadのメンバー4人と望月六郎監督、そして『かまち』の原作者であり、かまちのお母様である山田千鶴子氏が登場し、舞台挨拶が行われた。
望月六郎監督:みなさん、映画いかがでしたか? もし『かまち』がおもしろいと思ったら、学校の友達や先生に、感想を伝えて下さい。
谷本伸也:本当にみんなにここに来てもらって、うれしい気持ちでいっぱいです。ありがとう。家族や友達に感想を話してもらえるとうれしいです。「かまち」を演じた感想は、撮影前は、山田かまちについて、全く知らなかったんです。この映画に出演することが決まってから、いろいろ分かってきた。だから、演技はがんばりました! この映画で演技をするきっかけにもなったので、出演できてよかったです。
古屋敬多:元気ですか〜!! みんなどうでしたか? みんなも、かまち」みたいな気持ちになってもらえたらうれしいです。撮影中は、キャラクターの孤独な感じとか、寂しい感じとかを出せたらと思って演技しました。
中土居宏宜:みなさん、こんにちは! 僕が演じたキャラクターは、「引きこもり」キャラです。この「ひきこもり」は、なりたくてなったわけではないんです。いや、僕がじゃなくて(笑)。このキャラクターは、部屋から出たいのに、出るのが怖い、という気持ちを持っていました。演じていて、この気持ちが分かるようになりました。僕の演技は、いろいろ不思議なことをしていたと思います。頭を手で叩きながら、クラクラ左右に頭を揺らす動きです。これ動きに関しては、感情表現について、ものすごく指導いただきました。最初は、何をやらせるのかっと思ったけど、完成した映画を観たら、この動きがすごくストーリーに当てはまってよかったです。この映画は、何度も何度も、観れば観るほど、深さを感じる映画だと思うので、何度も観て下さい!
鍵本輝:僕が演じたキャラクターは、自分のやりたいことがはっきりしていて、ちょっと不良な感じです。ロックをやりたい、ミュージシャンになりたいっていう気持ちが強いので、女の子なんて関係ないって思っていて、ホントに真っ直ぐな役。この役を演じて、夢を持つことが大切だってことが分かりました。
山田千鶴子:おはようございます。皆さんの元気な声を聞いて、とてもうれしく思っています。映画では、ここにいる4人のみんなが、私の「かまち」を越えて、Leadのメンバーらしい「かまち」に成りきってくれています。皆さんが、ひとり一人、自分の「かまち」になって帰ってほしいなと思います。ありがとうございました。
鍵本輝:みなさん、帰りに「ぴあ」の調査隊に声をかけられたら、「100点」って言って下さい!!
【2004年2月28日池袋の舞台挨拶取材】